「メカ屋のための脳科学入門」がめちゃめちゃ良かった
はじめに
どうも、siroyanです。
以前から気になっていた本「メカ屋のための脳科学入門」を読みましたので、レビューしたいと思います。
結論から言いますと、
- 分かりやすい
- 前提知識なしでも問題ない
- 筆者のコラムが面白い
です。これで2400円はかなり安いと感じました。
では、具体的にどう分かりやすかったのか、章ごとに見ていきたいと思います。
第1編 イントロダクション
ここのテーマは、どうやって外からの刺激を電気信号に直しているかと、それを脳はどのように受け取っているかです。
イオンチャネルやそこでのイオンのやり取りについての原理的な話から、人工内耳などの応用例が紹介されています。
また、そのようにして取り入れた外部情報を脳は重要視しておらず、大半は過去の経験からくる内部情報によって補完している、という説明が、実験事実と併せて紹介されています。
第2編 神経細胞
第一編でのイオンチャネルやそこでの化学反応についての詳しい説明があります。とはいっても、高校化学の知識があれば理解できるレベルに落とし込まれています。
細胞の興奮と抑制がどのように変化するのか、発火とは何かについて説明があります。
第3編 運動
ここでのテーマは、脳からの指令がどのようにして筋肉に伝わるのか、です。この章は多少生物学的といいますか、生理学的な内容が多めです。それゆえ、多少読むのに苦労しましたが、それでもしっかりと読めば理解できました。ちなみに、この章を読むと、神経を労わろうという気持ちになります笑。
第4編 知覚
ここでのテーマは、脳の視覚,聴覚の理解です。分散処理でそれらを処理していること、冗長性があること、などをこれも実験事実とともに紹介されています。僕は、この章が一番読みごたえがあり、面白かったと思います。
第5編 芸術
ここでのテーマは、芸術です。そのままですが笑。人が何を美しいと思うのか、どういう音楽が人間の脳に刺激を与えるのか、などが、説明されています。読み物としての面白さがありました。
おわりに
全編通して非常に興味深く、また驚きを与えてくれる本でした。続編も出ているので早く読みたいです。